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見えないところに手間ひまかけて、じっくり育成中。 今や一年中お店に並ぶアスパラですが、北海道産はこれからが最盛期。皆さんのお手元に届くアスパラの育ち具合を確かめに、ひと足早い3月下旬、富良野市(ふらのし)を訪ねました。 「この冬の寒さで今年は生育が遅れている」と聞き、心配しながら鎌田栄(かまださかえ)さんのビニールハウスをのぞいてみると・・・。出ている、出ている!元気なグリーンアスパラが。 「収穫のピークはハウスが4月上旬、露地は5月中旬以降です。その頃は1日5〜6cmは伸びますね。朝どりが基本だけど伸びすぎるんで、夕方にはもう一度刈らんと」。 この旺盛な生命力の源が、地中深く縦横に伸びる根株。品質も収量も、まずは根をいかに太く、丈夫に育てるかにかかっているのです。 「大切なのは土づくり。畑全体に堆肥を入れて、根が大きく張れるように深さ40cmくらいまでやわらかくおこします。根はもっと深くまで伸びるけど、地上から20〜30cmのところに集中するから、そのへんに堆肥がくるようにおこすのが肝心です。それと苗の見極め。最初のミスが一生つきまとうので、もったいなくても多少弱そうな株は廃棄します」。 50日前後。これはワンシーズンの平均的な収穫日数です。その後も若茎は伸びてきますが、根株が養分を使いきって弱ってしまう前に収穫はいさぎよく打ち切りに。 といっても、ほったらかしでよいわけではなく「畝(うね)の間に堆肥をまいておこし、草丈1.5mくらいまで生長させます。生長すると倒れやすくなるから支えをしたり、病気の防除もして」、松葉のような疑葉を繁らせ、せっせと光合成をさせて次の生命のための養分を貯蔵根に蓄えさせなくてはなりません。 「収穫後の管理が翌年に現れるので手が抜けません。ほかの野菜は春から秋が勝負だけど、アスパラは一年中が勝負(笑)」。 「ひと冬の越して若茎が出てからは、肥料も農薬も使わないし除草も人手でやります。これだけクリーンな野菜もないですよ」。 そういいながら鎌田さん、ハウス栽培の基準の長さ24.5cm(露地栽培は21cm)に育ったものを数本刈り取ってくれました。受け取ると手にずっしりとした重み。太い切り口からみるみる水分があふれてきます! 「出始めの頃がいちばん甘くておいしいね。冬の間に蓄えてたエネルギーがわっとでてくるから」と鎌田さん。う〜ん、残念ながら今年は間に合いません。来年ぜひ「北海道の初もの」の味の違いを体験してください。 アスパラは呼吸作用が激しい野菜で、刈り取ったあとは急激に鮮度が落ちます。特に露地ものの場合は「なるべく呼吸をおさえるように収穫後すぐに冷蔵庫へ入れます。これを農協の保冷庫に集めて、保冷トラックで全国の消費地に送り出します。常温にさらされるのは選果・箱詰めに要する2時間だけですね」(JAふらの青果部・菊池邦之(きくちくにゆき)さん)。 鮮度保持には最新の気配りをして、お届けしている北海道のアスパラガス。お手元についたら一刻も早く調理していただくのが、おいしく食べるコツ。でも、そうもいかないときは必ずポリ袋に入れ、穂先を上にして立てた状態で冷蔵庫に保存してください。 この話を実感する出来事が帰路に発生。鎌田さんからいただいたアスパラをほんの2時間、横にしておいたらなんと穂先が曲がってきているではありませんか。保存が長引けば根元のほうから筋ばってもきます。くれぐれもご注意を。 ホクレン広報誌 GReen No.195 より |
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